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半径2m以内の弱視の世界 2023/5/19

担任の先生は理解してくれた

 written by 高橋 正視 投稿日時:2023/05/19(金) 15:39

 小学校の4年生だったと思いますが夏休みの宿題に毎日の月の様子を観察するというものがありました。
日付と天候を記入する欄がありその下に円が夏休みの期間中用意されていました。
雨や曇りで月が見えなかったり旅行中は描かなくても良かったと思います。
月の見える部分を黄色で塗りつぶしたのか影の部分だけを黒にしたのか忘れましたがとにかく自分が見えたとおりに描いて提出しました。
提出の翌日に担任の先生に呼び出されました。

「他の宿題はまじめにやっているのにどうしてこれだけふざけて描いたの?」
月の宿題を私に見せて。
自分でも満月が長く続くのはおかしいと思いましたが、毎日見えたとおりに描きなさいといわれたのでそうしたのです。

「僕にはこう見えたのです!」
言われたとおりにしたのに怒られる理由はないと思って大声で答えました。
どこか欠けてるのではないかとは思っていましたが私の目では全体がぼけて満月にみえてしまうのです。
満月の状態からいきなり半月のようになるのはおかしいと自分でもわかっていましたが。
担任の先生はびっくりした顔をしてその後何も言いませんでした。
すぐに親に電話で私の目が相当悪いようだと連絡したようです。
週末に父が眼鏡屋に私を連れて行きそれから眼鏡をかけることになりました。
今の小学校には眼鏡の児童は多いようですが当時は私一人でした。
当時の眼鏡は壊れやすいのに高価なものでした。壊してはいけないと重い元気な弟二人のように外で遊ぶことが少なくなったと思います。
もともと病気で家にいることが多かったのに。
そんなわけで家で猫と遊んでいたわけですが大発見をしました。