馬券なら複勝、ワイド、3連複
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1着になる競走馬を当てる単勝
投稿日時:2023/06/07(水) 10:55
1頭を選ぶ馬券には単勝と複勝がありますが、まず単勝から説明します。。
単勝の馬券は1着になる競走馬を当てるという非常にシンプルなものです。最近の馬券には馬名も印刷されていますので、外れても記念として持ち続ける人が少なくないかもしれません。
この単勝は人気のある馬券かといえば、決してそうではありません。
▲単勝シェアの推移(図は省略)
1991年に馬連が発売されましたが、特別給付金のおかげでそれまでの3%弱というシェアは影響なく推移しました。
5%の特別給付金が廃止され5%の上乗せとなったのは2005年からですがそれから上昇が始まり2021年は 6.9%でした。
単勝の払戻金を調べると次のような分布になっています。4レースに3レース程度は百円台(100円~990円)になっていて、1万円以上のいわゆる万馬券は0.6%です。
▲単勝払戻金の構成比
百円台を詳しく調べると次のようになります。
▲単勝払戻金(100円台~900円台)の構成比
400円台まで(100円~490円)で役52%になります・
単勝の払戻金は100円から5万円を超えるものまであります。
本書ではこのような数字を単純に平均して単勝払戻金の平均値を計算することはしません。
単勝の払戻金は2回に1回は490円以下、4回に3回は990円以下という知識でよいとおもいます。
Part2 1頭を選ぶ馬券
投稿日時:2023/06/07(水) 10:42
1着になる競走馬を当てる単勝
1着になる競走馬を当てる単勝
2着払いと3着払いの複勝
単勝、複勝の人気別回収率
単勝、複勝のオッズ別勝馬率
馬券の売り上げは回復してきました
投稿日時:2023/06/05(月) 08:53
36年間の中央競馬会の馬券の売り上げの推移です。
▲36年間の馬券の売り上げ推移(図は省略)
日本中央競馬会(JRA)の馬券(勝馬投票券)については、「単勝式」、「複勝式」、「枠連」の3種類だけしか発売されていない時期がありました。馬券の購入は200円からでした。
それでも、年間の馬券の売り上げは増え続けていました。1991年に、「枠連」より高額な払戻金が期待できる「馬連」という馬券が発売されるようになると、さらに馬券は売れることになり、1997年には年間4兆円以上の売り上げがあったのです。
しかし、その1997年をピークにして、10年間も馬券の売り上げが減り続けることになったのです。
1999年から「ワイド」、2002年から「馬単」と「3連複」、2004年から「3連単」というように次々と新しい馬券が発売されていたのですが、減少する馬券に歯止めがかかりませんでした。
ところが、新しい馬券の導入でも増えなかった馬券がその後回復しているのです。
「馬連」の導入は馬券の売り上げ増加に貢献しましたが、その後の新馬券導入には効果がなかったのはなぜでしょうか。
「3連単」という馬券は、非常に高額の配当が期待できるので人気の馬券になっていますが、100円からでも競馬が楽しめることから、逆に一人当たりの購入金額が少なくなったようで、馬券の購入総額の増加にはなっていないのかもしれません。
また、それほど大きな配当でなければ、当たった人は次のレースに馬券を買ってくれるかもしれないのですが、大きな配当があると競馬には使わないで他の目的に利用されてしまうかもしれません。
実はシェアの大きな馬券が売れはじめたのではなく、あまり売れていなかった馬券が少しずつ売れてきたのです。
前に紹介したように2008年から行われた払戻金を増やすというサービスが良かったのでしょう。
通常の払戻金に多少の「おまけ」を上乗せする作戦はその後もさまざまな形で行われるようになりました。
また2014年からは払戻率も変更するなどの効果で、最近は少しずつ売り上げは回復したのだと思います。
このグラフには加算されていませんがWIN5の売り上げも多額でしょうし新型コロナ
の影響も少なく順調に売り上げは回復しています。
▲36年間の馬券の売り上げ推移(図は省略)
日本中央競馬会(JRA)の馬券(勝馬投票券)については、「単勝式」、「複勝式」、「枠連」の3種類だけしか発売されていない時期がありました。馬券の購入は200円からでした。
それでも、年間の馬券の売り上げは増え続けていました。1991年に、「枠連」より高額な払戻金が期待できる「馬連」という馬券が発売されるようになると、さらに馬券は売れることになり、1997年には年間4兆円以上の売り上げがあったのです。
しかし、その1997年をピークにして、10年間も馬券の売り上げが減り続けることになったのです。
1999年から「ワイド」、2002年から「馬単」と「3連複」、2004年から「3連単」というように次々と新しい馬券が発売されていたのですが、減少する馬券に歯止めがかかりませんでした。
ところが、新しい馬券の導入でも増えなかった馬券がその後回復しているのです。
「馬連」の導入は馬券の売り上げ増加に貢献しましたが、その後の新馬券導入には効果がなかったのはなぜでしょうか。
「3連単」という馬券は、非常に高額の配当が期待できるので人気の馬券になっていますが、100円からでも競馬が楽しめることから、逆に一人当たりの購入金額が少なくなったようで、馬券の購入総額の増加にはなっていないのかもしれません。
また、それほど大きな配当でなければ、当たった人は次のレースに馬券を買ってくれるかもしれないのですが、大きな配当があると競馬には使わないで他の目的に利用されてしまうかもしれません。
実はシェアの大きな馬券が売れはじめたのではなく、あまり売れていなかった馬券が少しずつ売れてきたのです。
前に紹介したように2008年から行われた払戻金を増やすというサービスが良かったのでしょう。
通常の払戻金に多少の「おまけ」を上乗せする作戦はその後もさまざまな形で行われるようになりました。
また2014年からは払戻率も変更するなどの効果で、最近は少しずつ売り上げは回復したのだと思います。
このグラフには加算されていませんがWIN5の売り上げも多額でしょうし新型コロナ
の影響も少なく順調に売り上げは回復しています。
本当に5%?(2)
投稿日時:2023/06/02(金) 09:21
特別給付金も同様な処理でした。筆者が2004年に出版した「競馬の基本は単勝式です!」(イデア出版局:絶版)で払戻金の計算で「2度も切り捨て計算を行っているので実際の上乗せは3%程度」ということを指摘したことが影響したかどうかわかりませんが、この特別給付金は2004年一杯で廃止されることになりました。
なお、複勝の特別給付金は2%程度だったのです。
PART2で単勝と複勝のシェアの推移をグラフにしてありますが、シェアの上昇は特別給付金の導入時期からではなく廃止以降であることに注目してください。
5%の上乗せはちょうど半数が的中の場合には10円の上乗せとなります。的中馬券が外れ馬券より少しでも多い場合は上乗せは0円です。特別給付金の時は払戻金は約75でけいさんされていましたのでちょうど半数が的中の場合は払戻金は150円でした。
それで140円以下の払戻金には特別給付金は付加されていなかったのです。
このころのオッズ別回収率を計算してみると1.4倍のところが前後に比べて低くなっているのが面白いです。
▲単勝の5%上乗せ状況(表は省略)
(表は省略)
現在の単勝は80%で計算されていますので150円以下は上乗せがありません。
2022年は東西金杯と3歳重賞、3歳リステッドレース(5月28日まで)の「ワイド」を対象に、5%相当額を上乗せして払戻しされることになりました。
ワイドの払戻金は3通りありますが、それぞれに5%の上乗せではなく全体に5%です。
それではあまり期待できないと思われるかもしれません。
次は中山金杯の結果です。
▲中山金杯ワイドの5%の上乗せ(表は省略)
本来の払戻金の計算においてはずれ馬券を3分の1にしていますので、5%の上乗せを3分の1にしてもあまり影響がないのです。
▲ワイドの5%上乗せ状況(表は省略)
ワイドの払戻金や5%の上乗せは他の2組の的中票数に影響しますので上乗せ状況の計算は難しいのですが上の表では3組とも同じ票数と想定して集計してみました・
この表によるとワイドは200円くらいの払戻金までは5%の上乗せは期待できないかもしれません。
通常はそれ以上の払戻金になりますので5%程度はありそうです。
5%の上乗せのレースではオッズ発表時にすでに上乗せされた状態で表示されています。払戻金の発表時に上乗せ分を追加していれば上乗せが実感できて良いのではと個人的には思っています。
-導入は馬券の売り上げ増加に貢献しましたが、その後の新馬券導入には効果がなかったのはなぜでしょうか。
「3連単」という馬券は、非常に高額の配当が期待できるので人気の馬券になっていますが、100円からでも競馬が楽しめることから、逆に一人当たりの購入金額が少なくなったようで、馬券の購入総額の増加にはなっていないのかもしれません。
また、それほど大きな配当でなければ、当たった人は次のレースに馬券を買ってくれるかもしれないのですが、大きな配当があると競馬には使わないで他の目的に利用されてしまうかもしれません。
実はシェアの大きな馬券が売れはじめたのではなく、あまり売れていなかった馬券が少しずつ売れてきたのです。
前に紹介したように2008年から行われた払戻金を増やすというサービスが良かったのでしょう。
通常の払戻金に多少の「おまけ」を上乗せする作戦はその後もさまざまな形で行われるようになりました。
また2014年からは払戻率も変更するなどの効果で、最近は少しずつ売り上げは回復したのだと思います。
このグラフには加算されていませんがWIN5の売り上げも多額でしょうし新型コロナ
の影響も少なく順調に売り上げは回復しています。
本当に5%?(1)
投稿日時:2023/06/01(木) 06:24
払戻金の計算でたびたび登場する「5%の上乗せは「払戻金が1.05倍になる」と考えている人が圧倒的に多いと思います。
計算方法が明らかになっていないのでそのような誤解が多くなるのもしかたないですね。
筆者が実際に計算して検証したところ5%以上のことが多いですが、全く増えない場合もあることがわかりました。
現在の払戻金の計算方法は次でした。
払戻対象総額を求める計算式
(W+D/P)×R 【+A/P】 ※【 】内は、WIN5の場合のみ
W:当該勝馬に対する勝馬投票券の総券面金額
D:出走した馬であって勝馬以外のものに対する勝馬投票券の総券面金額
P:勝馬の数
R:JRAが投票法ごとに定めた率
A:WIN5においてキャリーオーバーが発生している場合の金額
5%の上乗せはこのWIN5のキャリーオーバーのAと計算が異なるようです。
5%の上乗せは「夏の2歳単勝」などとして行われています。次は2021年の最初の2歳新馬戦のレースの計算結果です。
▲2歳単勝の5%の上乗せ(表は省略)
WIN5ではキャリーオーバーのAをたしてからWで割るのですが5%の上乗せは1回Wで割って本来の払戻金を計算してから5%の上乗せ分(A5 としました)をWで割ってたしているようです。
この計算でわかるように、何の上乗せがない場合もありますし、6%も払戻金が増える場合もあるのです。
払戻金の計算では10円未満が切捨てられることに注目してください。
5%の上乗せは、10円未満の切捨てが2回行われているのです。
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